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ダイアリーからこちらに引越しました。新しいものはポチポチ書こうと思っています。相変わらず広告屋のおっさんのしがないぼやきでしかありませんが、よろしかったらどうぞ~

「twitterとfacebookと私」

すっかり遅くなってしまったが、新年初めてのブログを書こうかと。
タイトルはなんだか「いま流行りだからさっ!」って感じの二つのソーシャルメディアを掲げているけれど、内容的には「その社会的意義」とか「コミュニケーションプランニングの現場に与えている影響」とか難しい話を書くつもりはないので、このタイトルで「釣られた」方々には大変申し訳ないと、最初に謝っておく。
で、何を書きたいかと言うと、「自分で使ってみた実感」と「その功罪」を個人的な体験からメモしておきたいなと思ったからだ。
twitterfacebookのアカウントを取るはるか昔(と言っても5年くらい前)にmixiのアカウントも獲得し、それなりにアクティブに使っていた時期があったのだから、いわゆるソーシャルメディアとかSNSと言った類のものへのアレルギーは無かったし、twitterfacebookのアカウントもごくごく自然に取って、非常にモデレートにサービスに慣れていった感じはある。
mixiを使い始めた時は、仕事柄もあって「使ってみなきゃ!」と言う意識から、当時はまだ招待制であったmixiに、リアルで目の前に座っている仕事仲間に招待してもらってスタートしたのじゃないかと記憶している。
結果として、その後も私のマイミクさんはほとんどが「リアルワールドでのお知り合い」だったし、極端にいえば7割以上が「可視範囲の中にいる人」だった。
と言う事もあって、mixiに代表されるような日本のSNSサービスの匿名性と言った事はほとんど意識する事も無かった。
そんな使い方をしていたせいもあるのだろうか、「別に目の前に居るんだから直接話せばいいじゃん」とか「特別な自分をそこで演出して何かを発信する」と言う気持ちにもならず、気が付いたらば徐々にアクティビティが落ちて行って、いまや「ほぼ放置プレイ」状態にある。
twitterfacebookのうち、最初にアクティブに使い始めたのはtwitterの方だった。
情報がフローしていることの面白さを持っているというのがtwitterにアクティブに関わり始めた理由だと思う。
あるテーマに沿って自分が発信すると、その情報に価値があると思ってもらえれば、自分のフォロワーを基軸にして一気に議論の輪が広がって行き、思いもかけなかったような話に発展すると言う事があるのだなぁという事を何回か経験して、「こいつはちょっと面白いぞ」と思ったのが、しばらくtwitterにはまったきっかけだった。
自分の発言のログをまとめられるサービスを併用することで、自分のための情報アーカイブにしようと言う目論見もあって、しばらく自分でも発信することを積極的にしていたし、気になる情報をツイートされる方のフォローをさせていただいたり、そのツイートをRTさせていただいたりとかなり積極的に使っていた。
しかしである。twitterの一番の特徴である情報の即時性と言うか、フローであると言う事が、実際に使っているうちにちょっと不便と言うか、苦痛になってきた。
フォローさせていただいている方が増えるに連れ、莫大な量の情報が自分のタイムラインを流れ始めて収集が追いつかなくなってきたと言うか、そもそもそんなもの全部見てたら仕事にならない(笑)と言う状況にもなったし、何よりも積極的に関わるのが「面倒くさく」なった。
その瞬間になんだか一気にtwitterに対しての関わり方の熱が冷めると言うか、そもそもフロー情報を切り取ってアーカイブしようと言う事の無謀さに気がついてしまった。
で、なんとなくそれ以降はなんとなくタイムラインは見たりするけれど、そこにあまり積極的に関わらなくなってしまった感じがしている。
で、facebookである。
今週の週刊ダイヤモンド(だっけ?)にも特集が組まれるように、なんだか日本では妙なブームになっている感じなのが、ちょっと気持ち悪くて、「一体どのくらいの人が、本当にこのサービスを必要としてるんだろ?」と言う気がしてちょっと傍観モードになっている。
自分自身は、特にここ数カ月の間に一気にfacebookへのアクセスが増えていると言う事実は棚上げして、そんな事を感じている。
何故かって言えば、やっぱり基本は「面倒くさいもの」だから。
ソーシャルメディアって乱暴に言えば、自分がアクティブに関わると自分にカスタマイズされた形に進化して、凄く価値を持つものになるけれど、それはかなり積極的にそのサービスを使い倒す気持ちでいないと実現されないなぁというのが私の実感なのだ。
情報の収集、発信のためのプラットフォームとして意味を持つためにも、自分の発信している情報が、少なくともある一定量の人たちにとって「意味のあるもの」であると言う事が認められないと、なかなかそこから新たな付加価値がついてゆく形で情報が進化していかないし、そのためにも自分の「お友達」が自分の興味関心の領域を中心に広がるように、積極的にバーチャルな空間でも「社交」して、「友達の輪」を広げないと、思ったほどの価値や面白さは産まないものだと感じている。
そういった意味では、リアルな世界での「人脈作り」と言う事と本質は同じことだと思うし、リアルに目を見て話せないだけに「関係づくり」にはもしかすると余分にパワーが必要だと言えるかもしれない。
とは言え、けしてこの手のサービスを否定しているわけではなく、実際には「思いもかけない再開や出会い」が、国境を越えてなされるチャンスがあるのも事実であり、その中から発展してゆく人間関係や価値の連鎖がある事も事実だろう。
ただ前述したようにそこにはある種の面倒くささと言うハードルがあるのも事実であり、自ら積極的に関わろうと言う気持ちが無い人にとっては、「なーんだ」と言う事になってしまいそうな危惧を感じている。
振り返って自分の事を考えると、やっぱり「面倒くさいこと」になっているかな?と言うのは実感。
リアルワールドでの関係にプラスして、ここでの関係を維持したり発展させるためには、一定量の時間とアタマをこちら側にも割かなくてはならなくて、それが時として「負担」に感じる事もあるから。
だから最近のスタンスとしては「ゆる〜く」行くと言う事にした。
アクティビティが上がっていると書いたfacebookも基本的には、「自分のための情報アーカイブ」としての使用がほとんどと言う感じで、それこそプライベートから仕事がらみまで興味を引いた事を雑多にアップロードしておいて、時間のある時に見直したりする場所と言う割り切りでいる。
何らかの「野望」や「欲望」(笑)を抱いて、この手のSNSにはまっている方は、かなりの労力をそこでの人間関係の維持拡大に費やされているのだと思うけれど、私はそこまでする気はないなぁというのが実感。
自分の時間は有限だし、こちらサイドに時間を取られると仕事出来なくなっちゃうのでね。
皆様もお気を付けを!