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「次世代マーケティングリサーチ」

久々のブログ更新である。書こうとしている内容としては、3月1日に発刊されたトランスコスモスの萩原さんが書かれた、「次世代マーケティングリサーチ」について感じた「やられた!」と言う、感想(書評にもなっていない)駄文で、このコンテンツのネタは、この本を読んですぐの3月第一週に書いていたのだけれど、うろうろとコンテンツを上げ損ねているうちに、3月11日の天変地異を迎えてしまった。
まずは、その事実と被災地で被害にあわれた方々に、お見舞いを申し上げたい。
こんなちっぽけなブログだけれど、このことは避けて通れないと思っていた。

と言う事で本題。

この本及び、この辺りの話は自分自身も課題として長年持っている事でもあり、長文になってしまう可能性もあるので、必要であれば何回かに分けてブログに自分の考えを整理しておきたいと思っている。

ソフトバンクから出ているいわゆる「次世代」シリーズは、それぞれ面白く、その時々の関係するプレイヤーにとって、「その瞬間にストライク」な事を切りだす上手さがあるなと、前から思っていた。
逆に言うと、ある意味「旬の短い話題」が取り上げられていると言う感もあり、一年経ってみてみると「既に古さを感じる」という内容のものもある事は事実だと個人的には思っていた。
それが悪いと言う事ではなく、そのくらい変化のスピードが速くなっていると言うのが、今のマーケティングというものを取り巻く環境なのだろうと思う。
しかし、今回の萩原さんの著書は、もしかすると来年以降も「あぁそういえば萩原さんがそう言ってたよな」と読み返されるような、パースペクティブを表す書籍になるのかもしれないなぁと、ぼんやりと感じていた。

内容的に、ものすごくサマってしまうと、
■調査や調査会社、或いはそれに基づくマーケティングのアクティビティは、いま大きな変革を迎えてますよ。
■「質問した答えだけ(このだけが大事)」をベースにして戦略を立てるのではなく、お客様の声を生に聞く手段を手に入れつつあるのだから、『その言葉を聞く』と言う事も(この「も」が大事だと思う)スコープに入れることが、今の時代の「リサーチ」と言うものの概念だし、それに基づいて戦略を立てるのが、マーケティングというものじゃないんですかね?
と言う事を丁寧に解説している本。
と言う事だと思う。

もちろん、それだけじゃないけれど、このベースの考え方が明快に全体を貫いているところを見て、個人的には「やられた!」と感じた。
と言うのも、ここ数年もやもやしていたけれどもなかなか上手く形にまとめる事が出来なかった、「Fact BaseのData drivenなプランニング」と言う事を構成するある種の要素を、きちんと体系だてて整理し、その限界と可能性にも言及出来ていると言う事を感じたからだ。
本当は自分にはここまできちんとわかっていなかったのかもしれないけれど、この萩原さんの著書を拝見して、「なんで先に実践出来なかったのだろう」と後悔にも似た感情を抱いたのだった。

この項やっぱり続きます。